多くの消費者金融が「おまとめローン」を提供しています。
複数のカードローンから借金をしている時に、おまとめローンを利用することで借金を一つにまとめることができます。
また、それによって金利を低くできます。
ただし、おまとめローンの効果が出るのは、返済期間を延長した場合です。
また、おまとめローンは貸金業法による総量規制の例外にはなっていますが、年収制限の適用は受けるため、追加で借入をすることができません。
おまとめローンの提供
現在の消費者金融は通常のカードローンの他に、｢おまとめローン｣を提供しているところが多くなっています。
その理由には、2010年に施行された貸金業法による総量規制の導入があります。
主力のカードローンにおいて、利用者の年収の3分の1を超える額の貸出ができなくなり、貸出額が激減したことが影響しています。
おまとめローンはその減少分をカバーするための商品でもあります。
金利の低下
おまとめローンを利用する時に、利息の削減ばかり考える人が少なくありません。
つまり、おまとめローンを利用することで金利の低下を狙います。
ただし、金利が下がるのは何もおまとめローンが特別な金利の設定をしているわけではなく、単に借入額が増えたことに過ぎません。
例えば、消費者金融から50万円の借入をすると、金利は通常18％になります。
同じ50万円を消費者金融3社から借りると、結果的に18％の金利で150万円を借入れることになります。
しかし、3社からの借入を1社にまとめて借入額を150万円にすれば、通常でも金利は15％以下になります。
これがおまとめローンにして金利が低くなる理由です。
金利の低下による返済額の減少
ところが、金利が若干低くなっただけでは、返済額に大きな変化は起きません。
例えば、金利18％で借入れた150万円を3年(36回)で返済する場合、毎月の返済額は約5万4,000円です。
ここで、金利が15％に下がったとしても、毎月の返済額は約52,000円にしかなりません。
確かに、金利が3％下がったことで、3年間で支払う利息総額は約45万2,000円から約37万2,000円に減り、8万円が助かります。
しかしながら、毎月の返済額が2,000円減ったくらいでは、返済自体がそれほど楽になるわけではありません。
さらに、金利が5％下がって13％になったとしても、毎月の返済額は約5万500円であり、18％の時より3,500円しか減りません。
かといって、金利を10％以下にしてもらうというのはあり得ない話です。
ところが、おまとめローンにするだけでなく、返済期間を延長すると話しは大きく違ってくる、ということをご存知でしょうか？
返済期間の延長
返済期間を3年ではなく5年(60回)にすると、金利が15％でも毎月の返済額は約3万5,600円になります。
さらに、金利が13％に下がると3万4,100円まで減少します。
返済額が2万円近く減るため、返済に対する負担が大幅に改善されます。
おまとめローンにして返済を楽にするのは、返済期間の延長が必須と言えます。
ただし、返済期間を長くするとその分利息を支払う期間も長くなるため、返済総額は多くなります。
例えば、金利18％の150万円を3年で返済すると、返済総額は約195万2,000円です。同じ150万円でも、返済期間を5年に延ばすと、金利が15％に下がったとしても、返済総額は約214万1,000円にアップし、約19万円が増額されます。
金利が13％になったとしても、返済総額は204万7,000円になり、増えることに変わりはありません。
おまとめローンにしたからといって、何から何まで楽になるわけではありません。
いつ借入額を返済できるのか、毎月の返済額をどれだけ減らせば生活に余裕が出るのかなど、おまとめローンの利用目的を明確にすることが肝心です。
総量規制の例外
おまとめローンのメリットには、総量規制の例外とされていることが挙げられます。
つまり、年収の3分の1という規制から外れるため、おまとめローンからの借入額に制約を受けません。
だからこそ、どんなに借金があっても、おまとめローンを利用できるようになります。
ただし、あくまでも例外であって「除外」ではないため、年収制限が適用されないわけではありません。
つまり、おまとめローンの借入額が年収制限の枠内まで減少しない限り、追加の借入はできません。
目的別ローン
また、おまとめローンはカードローンではなく、借入額の使途を限定した｢目的別ローン｣です。
従って、借入額を完済しない限り、新たな借入はできません。
実際に、おまとめローンを提供している業者のホームページには「ご返済のみの商品です」と明記されています。
仮に、おまとめローンを完済していない内に、他の業者から借入をすると規約違反として、おまとめローンの提供業者から借入残金の一括返済を請求されます。
まとめ
おまとめローンは月々の返済を楽にし、完済できるようにすることが第一の目的です。
従って、金利のことよりも返済期間を考慮し、毎月確実に返済できる金額を検討すべきです。
また、おまとめローンを利用した場合は、完済するまでどこからも新たな借入はできません。
最後の手段としておまとめローンを選択した以上、二度と借入はしないという強い意志が必要です。
最後までお読み頂いた方だけに、１つとっておき情報をご紹介しましょう。
それは、借金をドンドン返済できてしまう方法です。
おまとめローンは、借金を返済する1つの方法にすぎません。
頭を柔軟にしてみましょう。
すると借金を返済するさまざまな良い手がありますよ。
詳しく知りたい方は、借金返済どうすればというサイトで続きをご覧ください。
出典：借金返済どうすれば
参照日：2019年5月20日
